2017年6月14日水曜日

261:基準の意識されない加計問題

我々平均的な日本人が近頃不満に思っている、官邸による加計問題の本質が、いったい何かを考えてしまう。
文書追加調査の目的は、本来であれば、真実や事実関係を追及するために必要であるのでなければならないが、報道によると、「世論の批判から逃げられない」ことが根拠であるのだという。
これはいささか「おかしい」ものではないだろうか。

このいかにも日本的なreasoning(理由付け)を全面的に否定するつもりはないが、文書追加調査の目的について、整理された根拠を考えてみる必要があるのではないか。
先ほども述べたように、追加調査の目的は言うまでもなく、真実や事実関係を明確にすることであり、国民がそれをどう判断するのかということは、また別の問題である。
「世論の批判」などというあいまいな基準で官邸が動くのでは、合理的な意思決定を行うことは難しい。

判断をする根拠が何であるか、言い換えれば、判断基準は何かを意識することにより、納得性の高い結論が出るのではなかろうか。
そしてこれは政治という大きなレベルの問題であり、また同時にビジネスや日常の判断業務における問題でもあることを、意識しなければならないだろう。

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