2017年6月10日土曜日

260:コミー氏の米議会証言

現在話題の中心になっていることのひとつが、元FBI長官ジェイムズ・コミー氏にかかわる一連の報道であるだろう。

トランプ氏の政権維持を大きく左右するであろう米議会証言が先日あったため、私もつい中継を深夜見続けてしまい、就寝が朝の4時になってしまった。
しかし超党派の議員により、事実関係の開示、究明に長い時間が費やされ、充実した会であったように思うし、またいくつか興味深い点もあった。

コミー氏の証言や議員たちの対応において、5つほどの特徴があったように思うので、内容ではなく、その方法に注目して私なりにここに書いてみたい。

①コミー氏に事前に質問の内容が開示されていないということ。
②コミー氏が真実を述べることに躊躇をせず、同時に知らないことについては「それは私にはわからない」とはっきりと明言したこと。
言い換えれば、彼にはhonestyとintegrityあったということ。
③質問者の質問が断片的でなく、論理的シナリオのある質問であったこと。
④質問そのものが明確であり、対する応答も直接的に質問に答えるものであり、またそうでない場合は、すぐさま「それは質問に答えていない」という指摘が飛んでいたということ。
事実を隠すということに対して徹底的な追及が行われ、またここで開示できない内容に対しても非公開な場で回答をする、という対応がなされ、明確な区別が見事につけられていたこと。

もちろん日本と米国では文化の違いがあり、米国式がそのまま正しいと主張するつもりはない。
しかし一方で、人間として最も恥ずべき、事実を隠蔽するということに対して、日本人は寛容になりすぎているのではないだろうか、と証言の模様を観ていて思わざるを得ない部分もまたあった。

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