2017年7月19日水曜日

266:知的リーダーシップ

朝日新聞の「キーワード」によると、リーダーシップとは、「大きな「絵」を描いて方向を示し、人々を巻き込んで実現する力」とある。

この問題について、私の関心から、ますます必要とされるリーダーシップの必須条件として、プロブレム・ソルビング(問題解決)能力を挙げたい。
これは、コンセプチュアル・スキルとも言われるもので、相手が誰でも、どこででも、どんな状況下でも、対応できる判断力のことである。

このPS(プロブレム・ソルビング)能力の中身を、下記のような設問によって説明したい。
① 何が問題で、どこからどのように手を付けるのか。
② 何のために、何を選ぶのか。
③ 実行計画(実施計画、アクションプラン)のどこが心配なのか。
④ 失敗の原因をどのように究明するのか。

①は具体的な課題を明確にし、優先順位を付ける能力、②は判断の理由や根拠づけが明確にできる能力、③は計画からのズレやリスクが想定でき、対策を講じられる能力、④は最小限の情報で、原因を想定し、検証できる能力である。

上記の能力を身につけることはもちろん容易でない。
しかし、強力なリーダーは、行動しながら考えるとよく言われる。
考えるということは、結論を出すということに他ならない。
くどいようであるが、初期出版の広辞苑によると、思考とは「問題や課題に出発し、結論を導く観念の過程」とある。
結論は、経験、知識による場合と、合理的な思考の結果による場合とがある。
短絡思考にならずに、プロセス思考を意識したい。

リーダーシップというと、漠然としたものとして捉えられがちであるが、以上のような合理的なPS能力がなければ、リーダーシップは成立しない。
プロセスを意識した、PS能力があればこそ、様々な場面で人々を巻き込んでいくことのできるリーダーシップが発揮される。

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