2018年5月16日水曜日

305:The Bottom Line

米国でしばしば耳にする言葉に、The Bottom Lineというものがある。
私見では、これはものごとの本質、要点、結論といったことを意味する語である。
例えば会社の会議でまとまらない議論をガチャガチャと行っているような者がいれば、"What's the bottom line?"と聞かれてしまうことになる。

本日5月14日にテレビを付けると、たまたま衆議院予算委員会の国会中継が行われていた。
見ていた限りでは、国家予算に対する審議は全くなかったと言っていい。
内容は相変わらず加計学園の話題であり、若干の外交関連についての話もあったものの、ほとんどは前者の内容であった。

このブログでは、もっと建設的に、ポジティヴにものごとを考えてみたいと思ったものの、この件に関しては何とも批判的なことしか出てこない。

例えば、予算委員長の役割とは何なのだろうか?
ただ会を招集し、発言者の名前を呼ぶだけが議長の責任なのだろうかと考えてしまう。
会議の議長のあるべき姿とは、本題に外れないように議論を進めていくこと、また、結論を出すために会議を誘導することであると思うのだが、これは間違いだろうか?

また、より大きな問題として、質問の Bottom Lineは何かという疑問を持ってしまう。
つまり、根拠や結論に結び付く質問がないということが気になった。
質問のほとんどが、状況はどうなっているのか、誰が何をどこでいつどうしたのか、といった単なる事実関係を問うもののみに終始していたように思う。

ここでのBottom Lineは、例えば「なぜそのような状況が発生しているのか」、と問うことではないだろうか。
つまり、なんのために事実関係を明確にするのか、言い換えれば、事実関係を明確にすることにおけるBottom Lineは何か、ということがそれぞれの質問者の中でハッキリしていなければならないということだ。

さらに言えば、予算委員会のBottom Lineは何か? ということが最も重要であるだろう。
中継を見ていた人であればおそらく誰しもが感じるであろうこの疑問に、ぜひ議員の方々には応えていただきたいと思う。

この予算委員会の実態が、国民の税金の無駄遣いを如実に表していると言っては言い過ぎだろうか。

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