2017年10月21日土曜日

283:投票の義務と権利

総選挙が告示された。
このことについて、やはりどうしても何か考えてしまう。

誰を選ぶか、どの党を選ぶか以前のところに考えるべき重大な問題がそもそもあるように思う。
それは、投票するという行為は、有権者としての義務なのか、それとも権利なのかということだ。

このことを友人に聞いたところ、「四の五の言わずに投票すればいいんだ」と返ってきた。
それはもちろんその通りなのかもしれないが、民主主義が機能するためには、投票という行為が義務なのか権利なのかという本質を認識する必要もあるように思う。

もし義務であるならば、それを放棄すれば問題となる。
例えば納税は義務であり、これを放棄すれば処分を受けることになる。

これに関して、様々な意見や考え方があるだろうし、そのような議論はなされるべきである。
とはいえ、少なくとも私は、選挙は権利であると考える。

つまり、有権者から見て、国政を任せるに値する候補者がいなければ、投票をしないという方法もあるのである。
投票の放棄も、これもまたひとつの与えられた権利であると思うのだ。

私は今回は、権利としての投票を放棄するか、白票を入れることにしようかと考えている。
なぜなら、どうしても現在、国政を任せるに足る人物はいるようには思われないし、いたとしてもそのように判断できる情報が十分に開示されていないように思う。
(候補者の経歴に関しての情報はあふれているが、その政治信条に関する情報は見られない。)

現行憲法が設置されて以来、一度も改正されていないのと同様に、現行の選挙法も社会の実態にあった改定がされていないところに問題がありそうだ。

米国をはじめ、ヨーロッパ各地でも、必ずしも民意を反映したとは信じがたい結果が投票によって出されている。
民主主義そのものの実態にあった何らかの修正がここにきて求められているのかもしれない。

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