2017年10月7日土曜日

281:Peace Power

近年、従来のハードパワーに対し、ソフトパワーという概念がハーヴァード大のジョセフ・ナイ教授によって提出され、大きな反響を呼んだ。
関連して、他にもスマートパワーなる言葉が出たようにも記憶している。
これら「○○パワー」ということに関して、私は「ピースパワー(Peace Power)」ということについて述べたい。

これは、7月22日の記事で述べた「軍事費の平和的利用」の延長線上にあることでもある。
昨今の北朝鮮情勢に影響を受け、日本でも軍事費の拡大をよしとする議論になりつつある。
これは、ミリタリーパワー(Military Power)への税金の投入であるのだが、北朝鮮がああいった状態である以上、致し方ないと思われるひとも少なくないようだ。
しかしもしこれを是とするならば、ミリタリーパワーとのバランスをとるために、軍事の拡大だけではなく、平和国家である日本は、ピースパワーという概念を持ち出してもよいのではないだろうか。

私の現在考えるピースパワーとは、対立や紛争が殺戮となる一歩手前で踏みとどまる諸方策(予防対策)や、不幸にして殺戮状態に突入した際の早期収束策(発生時対策)を、人類の叡智と最新の先端技術を駆使して創出することを目指すというものである。

繰り返しになるが、憲法9条を持った日本は、このようなピースパワーを発信していくことが非常に重要であるように思われる。
その具体的な展開方法については、またの機会に述べることにしたい。

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