2014年9月10日水曜日

50:なぜ日本はある分野で弱いのか?

これだけ優秀な人間がひしめいている日本にも、世界で後れを取っている分野があります。その代表的なものを3つ挙げます。


1つ目は、IT分野で世界をリードし、世界標準として認められている基本ソフトやサービスがないこと。例えばSAPやOracle、Cisco、Microsoft、Google、Appleなどは日本発ではありません。


2つ目は、金融商品の分野です。優秀な人材を集めている邦銀や日本の証券会社から、世界で扱われるような金融派生商品は出ていません。日本の会社は海外で開発された金融派生商品を販売しているに過ぎないといっても過言ではないでしょう。


3つ目は、次元と内容が異なりますが、世界で活躍しているグローバル人材がほとんどいないことです。これだけの高いレベルの日本でありながら、グローバルに活躍している人たちは非常に少ないのです。


一方で、シンガポールやインド、またヨーロッパ出身の人材はCEOとして世界企業で活躍しています。その背景は人間が持って生まれた能力だけで説明はできないのではないでしょうか。


日本が現在進めている教育改革は方法論に関するものが多いのが現状です。あるべき人材が備えなければならない要件についてその特質を明らかにし、それらを学ぶためのカリキュラムを構築することに重点を置いてほしいと思います。


ですから、教育改革をまとめる際は、各年代の人材育成の目的を複数項目列挙し、その上で達成するための方法論を論じていくべきではないでしょうか。

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