2014年9月3日水曜日

49:問題解決の基本

問題解決を英語でいうと、“Problem Solving”となります。


ところで、この“Problem”という言葉の定義を理解しなければ、良い問題解決はできません。


様々な解釈がありますが、ビジネスにおける定義は一般的に「あるべき姿と現実の間に生じている差異」のことをいいます。


例えば、ある会社で現実が「売り上げ目標が未達成」であるのに対し、あるべき姿が「売り上げ目標が達成していること」であれば、その差異が発生している状態を“Problem”と言います。


ですから、この差異は「望ましくない状況」、「不具合」、「不良」、「クレーム」などを指します。当然、これらを解決するためには、「なぜこのような状況が起きたのか」という発想で原因を究明し、適切な対策を取る必要があります。


ここで、重要なことは、起きている問題現象を分析課題として明確にすることです。ここでいう課題とは、次の分析や行動に結びつく発想や記述がなされていなければなりません。


私は一体何をしたらいいんだ、何を考えたらいいんだ、どのような結論を出したらいいのか、などが誰にでもわかる形で表現される必要があるのです。


例えば、物が売れていないという現象を課題としてまとめるならば、「ワインの売上げ目標が未達の原因究明と対策」となります。つまり、簡単に言うと、「何がどうしたのか」という問いに答えることです。


この「何が」が、具体的に押さえられていれば、的確な原因が究明されることになり、具体的な対策が見えてきます。先の例を用いるなら、売れてないワインを具体的にすることです。


ワインのうち高級ワインだけが売れていないのであれば、「高級ワインの売上げ目標が未達の原因究明と対策」が課題となり、原因を具体的に特定することができ、対策も具体的になります。


一般的には物が売れないから「営業にハッパをかけろ」、「宣伝をしろ」という短絡的な対策が取られがちですが、このようなことでは真の問題解決には程遠いと言えるでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿