2014年11月22日土曜日

60:質問を嫌がる日本人 その2

9月17日に発信した51号「質問を嫌がる日本人」にはかなりの反響がありました。
特に、責任を追及するような質問と、ものごとを判断するための情報を得る質問を区別することが重要だという整理ができたと思います。






ものごとを判断する際の質問を分類すると
「なぜ複数の課題のうち、それから手をつけるのか」「なぜそのような問題(現象)が起きたのか」「なぜその案を選ぶのか」「なぜそれらの対策でリスクがカバーできるのか」
の4つが考えられるでしょう。


今回はこのうち、特に「なぜその案を選ぶのか」という質問において、どのようなものが「鋭い質問」となるかを考えたいと思います。






鋭くない質問とはどのようなものなのでしょう。
モノを決めるときの質問で考えてみます。


「マンションを買う」というテーマがある場合、不動産業者に次のような質問をするのが一般的ではないでしょうか。業者に提示された案に対して……
「間取りの詳細はどのようなものですか?」「価格はどれくらいか?」「近隣の環境はどうか?」「築何年の物件なのか?」「値上がりは期待できるか?」「周囲にはどのような交通機関があるか?」
……このようなものです。


これらの質問は、ある特定の物件について詳細を知るための質問です。


もしこれで気に入って購入する場合は良いですが、他の複数の選択肢が提示されたときには、全く異なる種類の質問が必要になるでしょう。


それは例えば
「間取りはできるだけ広いものはどれか」「なるべく低い価格の物件はどれか」「生活上の利便性が高いものはどれか」「物件の建築年数が短いものはどれか」「値上がりが期待できるものはどれか」「交通機関へのアクセスが15分以内であるものはどれか」
といったものです。


このような質問は複数の物件を選ぶ際に、結果として判断基準として使うことができるでしょう。


このように鋭い質問とは、モノを決めるときの判断基準を確立し、効率的により良い選択をすることに繋がる質問と言ってもいいでしょう。



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