2015年2月11日水曜日

82:とんちんかんな分析

前号の内容が非現実的だと思われた方には、さらにとんちんかんな分析と思われることを覚悟で、混沌とした状態の中東やアフリカについて門外漢の私が考えてみたいと思うのです。


ひとまず書いてみたいことは2つあります。


ひとつは91年にユーゴスラビアから独立したスロヴェニアという国についてです。
ある機会に、日本の社会制度を視察するために派遣された、スロヴェニア出身の女性民間人と話をする機会がありました。
ちょっと驚いたことは、彼女は西ヨーロッパに対して批判的で、翻って日本については短期間で非常に気に入っていたようだということです。


同じように元ユーゴスラビアであったコソボについても述べたいと思います。
以前、この国の駐日大使と親しくなる機会があったのでした。
彼はやはり驚いたことに、イスラム教徒でありました。
彼は、契約社会的なヨーロッパ社会とは異なった価値観を持っている様子で、やはりまた大変な親日家でありました。


例えば、スロヴェニア出身の女性が、ブロンドの非常に美しい方であったように、二人は私にはまごうことなく「白人」に見えながら、日本人がイメージする「白人」とは大きく異なった人々でありました。
私は何か新しい人種を見たような気持ちがしたものでした。


この素晴らしい二人の出身国は上にもあるように元々ユーゴスラビアという国でした。
この地域は、特に西ヨーロッパの列強の間で植民地の争奪が起こっていた際、その標的とされたバルカン半島に位置する地域であったため、その影響を被り、その歴史は非常に複雑で多くの対立・紛争の生じた悲惨なものでありました。


どうしても考えてしまうのは、中東・アフリカをはじめとする国際紛争の背景についてです。
宗教上・民族上の対立が無論あるものの、それらの国々の国境線に注目すると「いかに直線が多いか」という事実に愕然とさせられます。
これは言うまでもなく、西欧の列強が人為的に設定した境界線であります。


西ヨーロッパの旧「宗主国」が中近東・アフリカの紛争に対して、原因をつくってしまった、という事実は存在すると思うのです。
これらの地域の現状に対し、資金援助をしろ、とまでは言いませんが、その豊富な知恵を使い、解決への手助けをすることはできるのではないでしょうか。


また、宗主国に移住した人々の末裔が、搾取をされた歴史を知り、現在自分の住む国への怒りが爆発し、テロ活動に協力することになる、ということもあるように思われてしまいます。
その意味で、やや強引かもしれませんが、日本の外交が紛争当事国の旧宗主国に働きかけることも、前号のpeace power centerの活動として考えられるのではないか、と思うのです。


以上、私のとんちんかんな分析でした。

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