2015年11月25日水曜日

152:日本人の発想法はユニークか

今年11月8日に、内閣府が主催する、サイバーセキュリティに関する国際会議が沖縄で開催された。
これに関連して、米国の参加者のひとり、元・米国立サイバーセキュリティーセンター長官との少人数の勉強会が同月10日に東京で開かれ、私も参加をした。


私はサイバーセキュリティに関するド素人だが、次のようなコメントがなされた。
・各国政府がやりとりする情報は、そのほとんどがどこかで盗まれていると考える時代である。
・ファイアウォールと言われる技術のほとんどは、やがて破られる。なぜなら、攻撃する側が常に有利だからである。
・日本は、この分野で遅れていると言わざるを得ないが、かえって、最新の技術を導入できる立場にあることが有利である。
・2020年のオリンピックまでに、日本はこの分野で大発展をし、世界を変えることになるだろう。
・ところで、日本人は正直で、まじめで、善良すぎることを懸念する。(「人を見たら泥棒と思え!」という日本のことわざを生かさなければならないということだろう)


私は、元長官にふたつの質問をした。
まず、“Do Japanese think differently?”
この問いに対し、彼は躊躇なく“Yes”と答えた。


ふたつ目の質問は、“Is Japanese logic unique and different?”
これに対しては、彼は上手く答えにならないような説明を長くしていたため、「Noでしょう?」と確認をしてみたところ、頷いた。


つまり、我々はロジックにおいて違いはないものの、その使い方が西洋と異なっているということだろう。
要は、どのように国際社会で通用するような考え方をするのかが問われている。


ちなみに、以前も書いたが、中国ではエンジニアは「工程師」と呼ばれる。
作業におけるプロセス=工程が強く意識されているということだろう。


日本人が国際社会で議論が噛み合わない理由のひとつは、プロセスを意識する「システム思考」に対して、日本の考え方が「暗算思考」「名人思考」であるということが考えられるだろう。


日本において、「システム思考」を啓蒙する必要があるように思われる。

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