2016年3月26日土曜日

176:起業することの意味

「起業家」と「事業家」とは、その本質において基本的な違いがあると思う。
起業家の目的は、資本主義経済において、投下された資本に対してある活動を行い、配当としての利益を得ることであろう。
単純に言えば、利益が出れば、法律や常識内であればなんでもありである。
これに比べ、事業家は、「公」の存在としての社会性を持ってきたのである。


例えば、明治の実業界においては、国の発展に必要と思われる分野において、事業家たちは仕事を行った。
これは、社会のニーズに対し新しい市場をつくりだす結果になっている。




しかし、現代の起業家について考えた場合、先の基本的な違いは、ある部分では解消されるべきだろう。
つまり、起業家の使命もまた、ただ利益を追求するだけではなく社会との接点を考えながら、新しい市場を開拓することだと思う。
既存のマーケットに侵入し、価格競争で勝負することは、真の新しい企業ではないように思う。


新しい市場の開拓とは、IT領域においてはApple、Googleといったような企業が行った活動が典型であるだろう。

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