2016年7月13日水曜日

196:思考資源の活用 その3

今回は、思考資源を活用する問題をまた提出してみたいと思う。
解いてみて、何かの参考になれば幸いである。

ある電力会社XのCEOが、Y発電所の運営に関する行動計画が、甘いものではないかという問題意識を持っている。
それは、問題が大きくなってから「実は、社長……」ということになるのを憂慮し、状況を改善したいと思っている、ということである。
CEOの憂慮をすこしでも軽減するために、以下に掲げた対策の順番の、どれが適切か、考えてみてもらいたい。

①将来起こりうる問題を想定する
②問題が発生した時の対策を立案しておく
③問題が起こる可能性のある領域を特定する
④予防対策をたてる
⑤リスクの分析を行う範囲を決める
⑥考えられる原因を想定する

(A)①→②→③→④→⑤→⑥
(B)⑤→③→①→⑥→④→②
(C)⑤→⑥→①→②→④→③
(D)⑥→①→⑤→④→③→②

適切な分析の手順は、(B)である。
まず、将来対策を打つ必要のあるテーマの範囲を決める。
その範囲の中で、重大領域(ヤバいところ)を複数判断する。
次に、上で挙げた各領域における、起こりうる諸問題現象を想定する。
そして、諸問題現象の諸原因を想定する。
その諸原因を除去する諸対策(予防対策)を立案する。
最後に、諸問題が実際に発生してしまった時の影響を最小化する諸対策を立案する。

以上の、Organized Common Senseを思考の枠組みとして意識することにより、対策の抜け・漏れを最小化することが可能になるだろう。

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