2016年7月6日水曜日

194:Robert's Rules of Order

ロバート議事規則(Robert's Rules of Order)とは、wikipediaによれば、

アメリカ合衆国陸軍の准将であったHenry Martyn Robert (1837--1923) がアメリカ議会の議事規則を元に、もっと普通一般の会議でも用いることができるよう簡略化して考案した議事進行規則
 のことである。


私は2010年ごろ、ある中国の友人から、中国のエリートが習得する必須のスキルにこの「ロバート議事規則」がある、という話をきいて驚いた。
調べてみると、中国には、かの孫文が1920年代にこれを紹介したようだ。
ところが当時はまったく評価されず、近年、1989年に序章(要約)が紹介され、95年にはじめて正式に出版された。
現在では、指導者の基礎的なスキルであると言っても過言ではないような状況になっているようだ。

私の経験でも、少なくとも米国社会では、会議をする場合の手順としてこのルールが普遍的なものとなり、定着している。
留学時代の大学での正式な会議や理事会においても、このルールは用いられている。

このようにある程度グローバルに定着し、中国においても注目されている議事規則が、日本においてはほとんど扱われていないように思われるのだが、どうだろう。

ちなみに、もちろんこの議事規則で最も重要な立場とされる人が議長であり、会議が規則から逸脱していくようなことがあれば、ストップをかけ、修正するのがこの人物の大きな役割である。
国会の各種委員会における議長が、ただ「○○君!」と呼ぶだけの存在であるような、日本の現実とのギャップに唖然としてしまう。
日本でも現在、グローバルに通用する人間にとって、議事進行の基礎ルールの理解が必須ではないかと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿