2016年9月3日土曜日

209:働き方とはなにか?

「働き方改革実現推進室」というものが設置されたようだ。
安倍総理みずからが推進室の看板かけを行った、との報道もあった。
総理のコメントのなかには「非正規という言葉を一掃」「長時間労働を自慢する社会を変え、かつてのモーレツ社員という考え方自体が否定される日本にしていきたい」といったものがあった。
しかし、単純に「働き方を変えましょう」と言っただけでは不適切なのではないだろうか。

非正規社員の問題にかんしては、そもそも非正規社員というものが一体どのような背景で定着したのか、という分析をまずしていただきたい。
私が知る限り、他の先進国では、非正規社員という概念は存在しない。
その背景は、以前にも書いたけれども、まず組織に帰属し、それからJob(仕事)が与えられるという考え方がそもそもないからだ。
自分に適正がある仕事を決めてから所属する組織を選ぶという時代に、他の先進国では移行している。

長時間労働・モーレツ社員の問題については、意義あるテーマに没頭する研究者、個人事業経営者、農業従事者、医師そしていま流行りの起業家といった人々の仕事についてどう考えているのか、いまいち不明瞭である。
こういった人々について考えてみれば、長時間労働がそのまま悪いものだ、ということにはならないのではないだろうか。

働き方は政府が示すものではなく、国民それぞれが自己責任の範疇で自ら決めるものではないだろうか。

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