2017年3月26日日曜日

246:あいまいな分類と具体的な分類

広辞苑によると、「考える」の意味は「思考をめぐらす。あれこれと思量し、事を明らかにする。思案する」である。
また明鏡国語辞典では、「ある物事や事柄についてあれこれと頭を働かせる。思考する。特に、筋道を立てて問題や疑問を解決しようとする」となっている。
これらは、我々日本人が共通な認識として持つ「考える」ことの定義である。

日本人が国際社会で活躍をするためには、単なる語学力以外に、もっと基本的な概念のすり合わせをすることが必要になるのではないかと思う。
単純に"think"をWebsterで引いてみると、びっくりするような定義が目に飛び込んでくる。

他動詞
1. 頭の中で何かを形成すること
2. 自身の意見を持つこと、判断すること
3. 何かを信じること、推量すること、期待する
4. reasoningによって、何かを決定すること、あるいは解決すること
5. 何かを意図すること、企てること
6. 知的な集中によって、何かを(特定の状況に)追い込むこと
7. 何かを思い出すこと
8. 持続して何かを頭に浮かべること

自動詞
1. 知的機能を活用すること、頭脳を用いて結論、意思決定、推測に至ること
2. 判断すること、結論すること、決断すること、定まった意見として考えること
3. 意図すること
4. 物思いにふけること、瞑想すること、反省すること、思い出すこと
5. 推定すること

私自身、このテーマを考えていて、我々日本人の発想と西洋との違いに愕然とさせられた。
とはいうものの、Websterの辞書の定義は、ほとんどすべて日本人の「考える」ということの発想の中に存在するように思う。
ただ違いは、そのことを、具体的に、分類して意識しているかどうかの違いだけである。

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