2014年4月17日木曜日

21:リニア技術無償提供の意味は?

TPPの大筋合意が、オバマ大統領の訪日前に確定するかどうかが現在大きな課題となっています。
「聖域」といわれる5品目についての担当閣僚の苦労は大変なものでしょう。
後で取り上げたいと思いますが、日本式の交渉プロセスと非日本とのそれの違いが、交渉を混乱させているような気がします。


それはさておいて、4月13日の朝刊によると、安倍総理がオバマ大統領の来日時の日米首脳会談において、日本の超リニア自動新幹線技術を無償提供することを表明するそうです。
私の直観が見当はずれかもしれませんが、この時期に無償で提供するということの意味がよくわからないと感じました。最終的な目的は、ニューヨーク-ワシントン間に新たにリニア新幹線を結ばせることのようですが……。
日本国民とすれば、最近のややぎくしゃくとした日米関係を少しでも良好なものにするという政府の意図であると想像はできるでしょう。
しかし、この安倍総理の提案に対して、オバマ大統領が素直に''Thank you''と言う心境になるか、私は疑問に思うのです。信頼関係の修復・強化の方法として無償にモノを提供する、ということが果たして適切なものであるか……みなさんにも考えてもらいたいのです。


不幸な時代はあったものの、これまで構築してきた日米関係に逆効果になるのではと心配することは、ただのお節介でしょうか。


新聞によると、「この計画を契機に、米国や他の海外市場開拓への大きな弾みになることを期待している」とあります。
できれば商業ベースでなく、純粋な友情の意思である方が良いのかもしれない、と思うのです。

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