2014年6月1日日曜日

35:ちょっと好い話

東京の世田谷に長谷川町子の「サザエさん」で有名な桜新町という場所があります。
原宿や自由が丘のように開発がされず、昔のただずまいを残している数少ない場所です。


私の考えでは、「桜新町文化」のようなものがあるように思います。
それは、町全体をおおうあたたかさであったり、寛容さであったり……といった「ゆとり」であると言えるでしょう。




ある夕方、この町にあるファミリーレストランに家内と入ろうということになりました。
いざ入店してみると、3人の母親と10人程度の子供たちからなる一団がおり、子供たちはそれぞれ大騒ぎ、という状況でした。


子供たちの狼藉ぶりはかなりのものだったので、「余計なことを」と言われるのを覚悟で、3人の中で最も温厚で良識のありそうな母親に「少し度を越しているのではないでしょうか」話しかけました。


すると、この母親は即座に行動をとり、場はあっというまに静かになったのでした。


話はここでは終わりません。
母親の1人が、彼らの帰りがけ、わざわざ私の席まで来て次のように言ったのです。


「今日は良いしつけをして頂いてありがとうございました」


これは真に立派なものだった、と思います。

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