2015年3月25日水曜日

92:中国が提唱するAIIB その1

最近中国が発案したAIIBという国際金融機関が一部の話題になっています。

相変わらずのことでありますが、日本の対応には主体的な・自主的なスタンスは残念ながら見ることはできません。
つまり、周辺の動きを見ながら我が国のスタンスが決まるようだ、ということです。
ある国が賛成すれば日本も同調する、というような姿勢は、過去70年変わっていません。
その証拠に、このAIIBにイギリスやフランスが加盟を表明し始めると、我が国も加盟の検討を始めてもよい、という報道がなされています。

このような内閣やマスメディアをはじめとする日本の姿勢は、現象として見て「日本はアメリカの言いなりだ」という風に取られてしまうものでしょう。
本質的な問題は、ある事態に対して日本がどのような対応をするかを主体的に確立し、それを発表し、もし必要があれば後日変更しても構わない……ということです。
日本の役所は、変更することが現実的である、ということを認めても良いのではないかと思うのです。

この「言いなり」発想の本質はどこにあるか、それは占領軍時代の日本政府の発想に原点があるのかもしれません。
仮に、「非現実的」な政策が占領国から提示された場合、「無視する」「その案のナンセンスさを説明する」「理解を求める」「妥協する」などといったことが考えられるでしょう。

非日本的な発想では、これらの選択肢は「ヨコ」のものなのです。
つまり、ひとつのものを選んだら、とにかくそれに徹する。
「無視する」と決めたらそれを行い続けるのです。

しかし日本ではこういった選択肢が「タテ」になっているのです。
相手の様子をいちいち確認し、「理解を求める」のがだめそうだ……と思ってしまうと「妥協する」に方策のレベルを落としてしまうのです。

これが典型的な日本的発想ではないでしょうか。
「タテ」ではなく「ヨコ」の考えに基づいた力強い発信を日本にもしてもらいたいものだと思います。

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