2015年10月21日水曜日

144:Consequenceと北方領土

素朴な質問をしてしまう。
これは、時事問題ではあるが、日本人の思考法にも関連があり、具体的に言えばConsequenceの問題に関わるものであるだろう。


それは、北方領土の返還問題であり、国土といういわば不動産の所有権の問題である。
一朝一夕では解決できないことは承知の上で、いくつかのことを考えてみたい。


ロシアが簡単に領有権をあきらめるとは思わないが、仮に返還が行われた場合、どのようなConsequenceが起こるかということを真剣に考えてもらいたいものだ。


まず、現在居住しているロシア国籍の人たちをどうするのか。
彼らの国籍についての混乱が起こるだろう。
彼らは立ち退きを拒否するであろうし、転居を実施するためには莫大な補償が発生するだろう。
また、仮に返還されて日本の領土になった場合、北方四島に本土並みのインフラを提供する義務が発生し、膨大な費用が発生するだろう。


これら以外にも様々なConsequenceが考えられるが、つまり単純に北方領土を返還せよ、と主張することは問題含みではないか、と言いたい。


領海・排他的経済水域、漁業権がことの本質であることはもちろん承知している。
とすれば、大事なことは四島の返還ではなく、その四島に付属する海域について取引できるような知恵は果たしてないのだろうかということだ。

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