2015年9月23日水曜日

137:就職とJob

就職というのは、どこかの組織に入り、生計を立てるということであろう。
ところが、日本的経営の利点と言われてきた終身雇用と年功序列が恐ろしい勢いで崩壊しているのが現状だ。


にもかかわらず、多くの学生が就活に多大なエネルギーを費やしていることに疑問を持つ。
これからの「就職」の概念は、組織に終生所属することよりも、自分の能力が発揮できる「Job」を見出すことがその本質ではないだろうか。
その組織が日本の大企業であれ、国際機関であれ、外資系であれ、自営業であれ、NGOであれかまわないのである。


では、「Job」をどう考えたら良いか。
この言葉の英語による定義は"a piece of work"であり、そして"work"の意味は"perform its function"あるいは"to produce results or exert influence"である。
これを意訳すれば、「所属する組織の中で自分がなすべき事柄に対し、成果を生み出し相手に影響を与える」ということになるだろう。


また、典型的な日本組織の人事部の機能が変化しつつあることも認識したい。
極論をすれば、採用の権限は人事部ではなく、ある事業に責任を持つ事業部長となる時代が来る可能性があるだろう。
なぜならば、採用しようとするポジションの詳細なjob descriptionを書き、候補者を適切に選ぶことができるのは事業部長であるからだ。


そうなると、人事部の機能は、会社全体の給与体系や、社員の福祉計画といった組織全体に関わる包括的な業務となるのではないかと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿