2016年8月24日水曜日

207:日本人と英会話

現在、世界のグローバル化が進行しているとされているが、日本語が国際語になる可能性は残念ながらゼロである。
国際語はすっかり英語で定着しているようである。


これにあやかってか、英会話の学習にかんする教材や英会話教室といったものはゴマンとある。
それでもまだ、「英語が話せたらいいね」「聞きながすだけで英語が喋れるようになる」といった類の甘いことばに関心を持つひとが多いように思う。


しかし、英会話が上達する即効薬はないのである。
私は、英会話上達に関して三つの提案をしたい。


ひとつは、機転の利いた発想ができるかどうか。
これは相手に伝えたいことを、どのように機転を利かせ、自身が持っている英語力で相手に伝えるか、ということである。


友人に英語の教師がいた。
彼が九州の旅館組合に頼まれて、十数人の施設団を米国に連れて行ったときの話である。
参加者はみな、ほとんど英語の話せない人々であった。


ところが、あるときある参加者が、「先生、私の英語が通じました!」と報告にきたというのである。
状況は、ホテルの鍵を部屋に置いたまま締め出されてしまった、というものだった。
そこでその参加者はフロントデスクに行き、中学生でも知っている単語を4つ並べた。
これにより、彼は部屋に入ることができた。


この単語4つとは何か。
それは、"Key, inside. I, outside"というものであった。


こういったことが、実際の英会話で必要になる機転というものだろう。




ふたつ目は、自分が話すのではなく、相手に喋らせる、というものだ。
日本人には、自分が何か英語で話さなくてはいけない、という強迫観念があるように思われるのである。
これは日本人の英会話上達を妨げているもののように思う。
無理になんでもかんでも話そうとするのではなく、的確な質問をし、相手に話してもらう、ということは会話において重要な考え方である。




最後に、日本語を英会話に入れること。
私の友人の証券会社の人間は、外国人の参加する会議等で、英語で話していても平気で途中に日本語を挟んで話したものだった。
「わかりますか!?」などととつぜん日本語で言われれば会議自体にも緊張が出るという効果もあっただろう。
また、それ以上に、すべてを英語で話そうとしてつっかえたり萎縮してしまうことを気にせず、必要とあれば日本語でも何でも口にしてみる、という考え方が重要なのである。


以上、長くまとまりのないものになってしまったかもしれないが、私なりに英会話にかんする持論を提示してみた。
みなさんはいかがお考えだろうか?



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