2014年12月22日月曜日

70:第47回衆院選の投票率 その2

今回のような低投票率の原因を「政党の魅力が乏しい」の一言で片づけることができるのでしょうか……
私はできないと思います。


魅力ある政党にするためにはどうしたらよいのか……という議論は全くナンセンスです。
適切な・効率の良い国の経営をするために政党があるのであって、魅力のある政党をつくることが目的ではないのです。
あえて魅力のある政党とは何か考えれば、その党に所属する議員や未来の候補者がどのような政治信条を持ち、どのくらい有権者と接点があり、国政に責任が持てるのかに関わるのではないでしょうか。


アメリカでは、ほとんどの議員は市民からの相談や提案の親書に真摯に回答するため、手紙を読み・内容を検討し、これを峻別する秘書を置いています。
この秘書は当然、議員宛にきた親書に返信を出しています。


しかし残念ながら、日本では我々が選んだ代議士事務所に特定の案件で親展を出しても、まず回答は期待できません。
社会にとってプラスになるような提案を代議士に出しても反応はないでしょう。
あるいは、選挙区内での問題事項の解決案を出すよう依頼しても、行動は期待できないでしょう。


選挙の投票率を改善するために、代議士・候補者が年間を通じて出来るいくつかのことを考えてみました。
 
①自身の選挙区で重要な政治・社会案件に関するディスカッションを行う対話集会(タウンミーティング)を公民館・集会所・あるいは個人の家で行ってもいいのではないでしょうか。
②財政・教育・外交等国家運営の重要案件に対してよく勉強し、自分自身の意見・信念を確立し、機会あるごとに有権者に伝える努力の輪を広げていく。
③有権者からの国政に対する注文を聴く会を定期的に開催する。「国民の意見を政治に反映させる」などというお題目は、この底辺の部分から始まるはずです。


これらは有識者会議などという「知的ハコモノ」から出てくる提案などよりも、はるかに現実的なのではないでしょうか。
上記以外にもっと良いアイデアがあると思いますが、政治と国民の距離を縮めることが投票率のアップに結び付くことは明らかでしょう。
その方法を議員先生も有権者も必死になって考えなければ、この国の民主主義はますます機能しないことになってしまいます。

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