2014年12月24日水曜日

71:人生に宗教は必要か?

数年前、閣僚を務めたこともある、私が尊敬できる政治家に「今の日本の教育で最も欠けているものは何か」と質問したことがありました。
返ってきた言葉は「学校で宗教を教えていないことです」でした。
私はこれを意外に思いました。
特定の宗教を布教するのではなく、人間の存在をはるかに超えたものがある……という認識を持つことが大切だ、ということでした。


世界のリーダーたちに「あなたの宗教は何ですか」という質問をした場合、ほとんどの人間は即座に答えることができるでしょう。
翻って日本のリーダーはどうでしょう。
この疑問は、宗教心もない人間がリーダーになってよいものか、という疑問にもつながります。


戦前はこの領域を「修身」として扱っていました。
ひとことで言えば、「人間として自分に恥ずかしくない道を歩め」ということでした。


日本にはもともと神様に関わる言葉はたくさんありますし、都市の街角に地蔵が立っていたり、寺社仏閣の前で立ち止まって頭を下げる、新年には初詣に出かける……といった宗教的なイベントや宗教の名残がたくさんあるようです。


クリスマスイブにキリストの誕生をクリスチャンは祝う。また、商業的にはクリスマスセールが展開される。その延長で、やはり、人間を超越した存在がある……かもしれない、くらいのことを考えても良いのではないでしょうか。


「美しい日本」という言葉を世界に売り出しているようですが、この「美しさ」の中には、宗教心を持つ民族であるという要素もあってほしいと私は思うのです。

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