2016年10月22日土曜日

221:米国大統領選

米国大統領選に際して、三回のテレビ討論会の模様が、マスメディアで報道されてきた。
誰が大統領になるのかということは、日本にとって大きな関心事であることは間違いない。


しかしここで少し考えてみたい。
厳格な調査をしたわけではないが、世界の先進国のなかで日本ほどこれらの討論会をはじめとして、アメリカの政治や文化などについて詳細な報道をマスコミが行う国はないのではないか。
例えばフランスやドイツのメディアがアメフトやバスケットの試合をこれほど頻繁に取り上げているかどうか、疑わしい。


裏を返せば、これは世界社会に対する日本としての進むべき方向が出せていないという状況の反映であると言っても過言ではない。
我々は失われた20余年を経て、日本人として主張する何かを確立しなければならないと思うが、どうだろう。
対等な関係というのは、量的なものではなく、質的な問題である。
国土の大きさや人口、経済力ではなく、どういったことを主張するのか、ということが大事なのである。


米国大統領選の報道も大切ではあるが、過剰な報道は米国への関心の深さ、すなわち追従の姿勢と取られても仕方がないのかもしれない。
我々は、無意識に、不必要に米国のことを気にしすぎているのではないか。

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